ビットマイン 株価急騰 アルトマン氏のワールドコインに投資
ビットマインが暗号資産戦略を一段と強化しました。先週同社はサム・アルトマン氏が共同創業したワールドコインを財務資産として活用するエイトコ社に2,000万ドルを出資。発表を受け、同社の株価は過去5日間で約17%増加しました。エイトコ株は一時50倍以上に急騰し、ビットコイン関連株も注目を集めています。
(本記事は、公開情報に基づく分析および筆者の見解を示したものであり、その正確性や完全性を保証するものではありません。株価や企業の将来を保証せず、また特定の政治的立場や政策を支持・推奨する意図も一切ありません。投資判断や経済的判断は、ご自身の責任で行ってください。)目次
ビットマイン ワールドコインへの投資
ビットマイン(BMNR)って何?
ムーンショット戦略は始まったばかり
ただ、暗号資産はリスクも多い【新規銘柄追加のお知らせ🥳】
ビットマイン ワールドコインへの投資
9月、ビットマイン(BMNR)は暗号資産ワールドコイン(Worldcoin, WLD)を主要資産とする戦略を掲げたEightco Holdings(エイトコ社)に対して、2,000万ドル(約30億円)の戦略投資を行うと明らかにしました。
ワールドコインとは、ChatGPTで知られるOpenAIのCEOサム・アルトマン氏が共同創業した暗号資産プロジェクトです。
世界中の人が平等に使えるデジタル通貨と本人確認の仕組みを作ることを目指しています。専用の「オーブ」という端末で虹彩(目の模様)をスキャンし、一人につき一つだけ発行される「ワールドID」を作成、なりすましを防ぎます。
登録するとWLDというトークンが配られ、将来は送金や本人確認、AI時代の「人間である証明」に使われることが想定されています。ただし、プライバシー保護や規制面での課題もあり、一部の国では利用停止や調査が行われています。
エイトコはこのワールドコインを企業の財務資産(トレジャリー)として保有する初の試みを行っており、その資金調達の一環として約2億7,000万ドルの私募増資(PIPE)を実施しました。
ビットマインの支援により実現するこの「ワールドコイン財務戦略」は市場の話題をさらい、エイトコ社の株価は発表前の1.43ドルから一時77.92ドルまで急騰し、前週末比で50倍超(約5,400%)もの上昇率を記録しました。最終的には約3,000%高の45ドル前後で取引を終えましたが、異例の値動きに市場は騒然となりました。
報道を受け、ビットマインの株価は5日間で約17%の上昇しています。
ビットマイン(BMNR)って何?
BMNR(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)は、暗号資産のマイニング(採掘)事業を手掛ける米国企業です。特徴的なのは、コンピュータを特殊なオイルに浸して冷却する「イマージョン(液浸)技術」によりビットコインの大規模マイニングを行っている点です。自社でビットコインを採掘するだけでなく、他社のマイニング機器を預かって運用するホスティング事業や、マイニング設備の販売なども展開しています。
もともとはビットコイン中心の事業でしたが、2025年6月に戦略を転換し、イーサリアム(ETH)の長期保有に焦点を当てた「トレジャリー戦略」に乗り出しました。これは、自社の資金や調達資金を使って積極的にイーサリアムを買い増し、企業の資産として蓄積する方針です。
この方針に転換してから、ビットマインはわずか数か月で驚異的な規模のETHを保有するに至りました。今月時点で215万枚以上のETH(評価額約97億ドル)を保有し、世界最大のイーサリアム保有企業となっています。これはイーサリアム全供給量の約1.7%に相当し、同社は将来的にETH供給量の5%を握ることを目標に掲げています。
暗号資産データ集計サイトのコインゲッコー(coingecko)のイーサリアム保有ランキングでは、ビットマインは首位となっています。
また、ETHの他にも192BTC(ビットコイン)や5億6,900万ドルの現金を保有し、総資産規模は約107.7億ドル(約1.6兆円)にのぼると発表されています。
この規模は米マイクロストラテジー社(MSTR)が保有する約63.8万BTCに次ぐ世界第2位の暗号資産トレジャリーに位置付けられます。
ビットマインの経営陣・支援者にも注目すべき人物が揃っています。会長を務めるのはトーマス「トム」リー氏で、米ファンドストラット社の共同創業者として著名な市場アナリストです。
リー氏は暗号資産、とりわけイーサリアムの将来性に強気の見方を示しており、ビットマインの舵取り役として積極的な戦略を推進しています。
また、ビットマインの株主にはARKインベストのキャシー・ウッド氏やピーター・ティール氏のFounders Fundなど、有力な機関投資家が名を連ねています。このような錚々たる支援者からの出資や信頼を背景に、ビットマインは暗号資産分野で独自の地位を築きつつあります。
ムーンショット戦略は始まったばかり
ビットマインは今後も暗号資産を活用した大胆な経営戦略を継続するとみられます。同社は「ムーンショット」と称する新規投資戦略を掲げており、今回のエイトコへの出資はその第一弾でした。
ムーンショット戦略では、自社総資産の約1%を割り当てて暗号資産エコシステムを強化する革新的プロジェクトに投資し、中長期的な株主価値の向上を狙うとしています。
つまり、今後もワールドコインのようにイーサリアム技術圏の発展に寄与し得るプロジェクトがあれば、積極的に支援・出資を行っていく可能性があります。
また、イーサリアム自体の長期的な成長にも強い自信を示しています。リー会長は「今後10~15年で見ても、イーサリアムは最大級のマクロトレード(大きな投資機会)の一つになる」と語り、AI技術や金融システムのブロックチェーン移行が進む中でイーサリアムが果たす役割の大きさを強調しています。
ビットマインが目標とするイーサリアム全体の5%取得というビジョンは非常に野心的で、それだけイーサリアムエコシステムの将来性を信じている証と言えるでしょう。
ただ、暗号資産はリスクも多い
しかし、一方で留意すべきリスクや課題も存在します。
まず、同社の企業価値が暗号資産の価格や需給に大きく左右される点です。大量のイーサリアムや関連企業株式を保有するビットマインは、暗号資産市場のボラティリティ(変動性)の影響をまともに受けます。市場全体が下落局面に入れば、保有資産評価額の急減に伴って株価が下振れするリスクは常につきまといます。
また、新興の暗号資産(例えばワールドコイン)の価値が期待通りに上昇しなかった場合や、計画が頓挫した場合には、投資の減損リスクも考慮しなければなりません。
さらに、規制面の不透明さも無視できません。ワールドコインはその生体認証の手法ゆえに各国規制当局からプライバシーやセキュリティの懸念で調査を受けており、運用停止や禁止措置が取られた地域もあります。
暗号資産全般についても各国で規制強化の動きがあり、予期せぬ法規制の変更がビットマインの事業戦略に影響を与える可能性があります。
今回のように暗号資産を財務戦略に採り入れる企業が相次ぐ現状に対し、市場では「ブームに乗った一時的な加熱ではないか」という冷静な見方も出ています。
ビットマイン自身も、今年6月にイーサリアム保有戦略転換を公表した際には株価が一時690%も急騰しましたが、その後は変動を繰り返しています。
今後も同社の動向には大きな期待が寄せられる一方で、冷静さを保ちつつ、リスク管理を意識することが求められるでしょう。
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参考文献:
CoinPost. (2025年9月9日). ビットマイン、ワールドコイン財務会社エイトコに30億円投資 株価は一時50倍暴騰. CoinPost.
https://coinpost.jp/?p=649592
The Economic Times. (2025年9月9日). Wall Street penny stock rallies 3000% in 1 day on digital asset play and strategic moves. The Economic Times. https://economictimes.indiatimes.com/markets/stocks/news/wall-street-penny-stock-rallies-3000-in-1-day-on-digital-asset-play-and-strategic-moves/articleshow/123781691.cms
CoinDesk JAPAN. (2025年9月9日). ビットマイン、暗号資産保有高が約90億ドルに──発表後にワールドコイン関連株が1000%急騰. CoinDesk JAPAN. https://www.coindeskjapan.com/312481
CoinDesk. (2025年9月15日). BitMine’s Ether Treasury Crosses 2.15M, Stake in Worldcoin Vehicle Rises 10-Fold. CoinDesk. https://www.coindesk.com/business/2025/09/15/bitmine-s-ether-treasury-crosses-2-15m-stake-in-worldcoin-vehicle-rises-10-fold
PR Newswire. (2025年9月15日). BitMine Immersion (BMNR) Announces Crypto and Cash Holdings of $10.8 Billion, ETH Holdings Exceeding 2.151 Million. PR Newswire. https://www.prnewswire.com/news-releases/bitmine-immersion-bmnr-announces-crypto-and-cash-holdings-of-10-8-billion-eth-holdings-exceeding-2-151-million-302556218.html
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クラトス・ディフェンス&セキュリティー KTOS (Kratos Defense & Security)
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2. エコスター SATS (Echostar Corp-A)
衛星通信を軸に、多角的な通信サービスを提供する米国の巨大企業。傘下には、衛星インターネットの「HughesNet」、衛星放送の「DISH」、動画配信の「Sling TV」、格安モバイルの「Boost Mobile」など有名ブランドを多数抱えています。宇宙から家庭まで、あらゆる場所での「繋がる」を実現する総合通信インフラ企業です。
「機械の目」となるLiDAR(ライダー)センサーを開発するテクノロジー企業。LiDARはレーザー光で周囲の状況を3Dで正確に把握する技術で、自動運転車に不可欠なセンサーとして知られています。同社は自動車分野だけでなく、産業用ロボット、ドローン、スマートシティ(交通量監視など)向けにも製品を提供し、あらゆる機械の自動化と知能化を支えています。
バイタル・ファームズ VITL (VITAL FARMS INC)
「倫理的な食品」をコンセプトに、牧草を食べて育った鶏の卵(パスチャーレイズドエッグ)やバターを生産・販売する米国の食品ブランド。鶏を狭いケージではなく、広大な牧草地で自由に放し飼いにするという動物福祉を最優先した飼育方法が特徴です。全米500以上の家族経営農家と提携し、消費者へ安全で高品質な食品を届けています。
パガヤ・テクノロジーズ PGY (Pagaya Technologies Ltd A)
AIを活用して金融機関の融資プロセスを革新するフィンテック企業。銀行などが従来の審査基準で融資を断った顧客データを、独自のAIが再分析。返済能力があると判断すれば、提携する機関投資家の資金で融資を実行します。これにより、金融機関は顧客を逃さず、より多くの人々が金融サービスへアクセスできるようになります。
デイブ DAVE (DAVE INC)
「金融格差をなくす」ことを目指す米国のフィンテック企業。大手銀行の高額な当座貸越手数料に悩む人々を助けるため、給料日までの「つなぎ」として最大500ドルの現金を無利子で前貸しするサービス「ExtraCash」が主力です。スマホアプリを通じて、家計管理ツールや副業探しの機能も提供し、利用者の経済的な安定を支援しています。
シャープリンク・ゲーミング SBET (SharpLink Gaming Inc Common Stock)
スポーツファンとオンラインのスポーツベッティング(賭博)サイトを繋ぐ、アフィリエイトマーケティング企業。同社が運営する情報サイトや技術を通じて、ファンを提携先のベッティングサイトへ誘導し送客手数料を得るのが主なビジネスモデルです。さらに近年はイーサリアムを主要な財務資産として保有・ステーキングし、報酬収益を得るとともに大規模な自社株買い戻しも進めるなど、暗号資産を活用した成長戦略でも注目されています
アイ・アー・イー・エン IREN (IREN Ltd)
100%再生可能エネルギーを利用してデータセンターを運営する企業。データセンターは膨大な電力を消費しますが、同社は水力など環境負荷の低い電力に特化することで、環境への配慮とコスト競争力を両立させています。主な用途は、ビットコインのマイニング(採掘)や、AI開発に必要な高性能コンピューティングで、持続可能なデジタル社会のインフラを支えています。
ディーローカル DLO (DLOCAL LTD)
新興国市場に特化した決済プラットフォームを提供するフィンテック企業。グローバル企業がアフリカ、アジア、中南米などで商品を販売する際、現地の消費者が慣れ親しんだ決済方法(電子マネーや銀行振込など)を一つの契約で導入できるサービスを提供します。これにより、クレジットカードが普及していない国でもスムーズなオンライン取引が可能になります。
アブセレラ・バイオロジクス ABCL (Abcellera Biologics Inc)
AI(人工知能)を活用して、新薬開発のプロセスを高速化するバイオテクノロジー企業。人間の免疫システムが作り出す膨大な抗体の中から、病気の治療に最も効果的なものをAI搭載のプラットフォームで迅速に発見します。従来よりも短期間で効率的に医薬品候補を見つけ出すことで、製薬会社との提携や自社での医薬品開発を進めています。
BMNR ビットマイン・イマーション・テクノロジーズ (Bitmine Immersion Technologies Inc)
今回のWeekly Bites!で特集したビットマインです!かつて暗号資産マイニング事業を展開していしましたが、2025年に入り戦略を大きく転換しました。現在は暗号資産イーサリアム(ETH)の取得・保有を中核とする「イーサリアム財務戦略」を掲げており、既に200万ETH超を保有する世界最大級のETHトレジャリー企業へと成長しています。著名ストラテジストであるトム・リー氏が会長を務めており、市場や投資家から大きな注目を集めています。
CRWV コアウィーブ (CoreWeave Inc)
AI(人工知能)の開発に不可欠なGPUに特化したクラウドサービスを提供する企業です。2017年に暗号資産マイニング企業として創業し、そこで培った計算インフラと電力効率化のノウハウを活かしてGPUクラウド事業に転換しました。
現在はNVIDIAとの強固なパートナーシップに基づき最先端GPUを確保し、生成AIの急拡大に伴い急成長を遂げています。2025年3月にはナスダック市場に上場し、OpenAIとの大型契約やAI関連企業の買収を通じて、次世代のAIインフラを支える重要プレイヤーとなっています




















