米コカ・コーラ サトウキビへ変更かトランプ氏コメント
先週16日、トランプ大統領とコカ・コーラ社との間で「アメリカ国内向け製品に“本物”のサトウキビ糖を使う」ことに合意したとSNSで発表しました。本記事では、なぜこのような変更が持ち上がったのか、その影響についてわかりやすく解説します。
(本記事は、公開情報に基づく分析および筆者の見解を示したものであり、その正確性や完全性を保証するものではありません。株価や企業の将来を保証せず、また特定の政治的立場や政策を支持・推奨する意図も一切ありません。投資判断や経済的判断は、ご自身の責任で行ってください。)
目次
米コカ・コーラ サトウキビへ変更かトランプ氏SNSでポスト
甘味料の切り替えで起きる課題とコスト
アメリカ農家に大打撃
まだまだ変更するかどうかわからない
米コカ・コーラ サトウキビへ変更かトランプ氏SNSでポスト
先週16日、ドナルド・トランプ大統領コカ・コーラ社との間で「アメリカ国内向け製品に“本物”のサトウキビ糖を使う」ことに合意したとSNSで発表しました。
アメリカで販売されているコカ・コーラには長年、高果糖コーンシロップ(HFCS)が使われてきました。これは1970年代以降、砂糖より安価な甘味料として飲料業界に広まり、今では多くの加工食品や清涼飲料に用いられています。
しかし、その健康への影響が以前から懸念されており、近年ではロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が主導する「アメリカを再び健康にする(MAHA)」政策の一環として、高果糖コーンシロップ(HFCS)や人工着色料、種子油などの使用を見直すよう企業に働きかけが行われています。
こうした流れを受けて今回のトランプ氏が動き出したというわけです。
サトウキビ糖はメキシコやイギリスなどで一般的に使われており、「メキシカン・コーク」としてアメリカでも一部で流通しています。トランプ氏は「その方がおいしい」と、味の良さにも自信を見せています。
甘味料の切り替えで起きる課題とコスト
甘味料をHFCSからサトウキビ糖に切り替えるには、さまざまなハードルがあります。
まず、両者は供給元も流通経路も異なるため、企業は原材料の調達網を大きく見直さなければなりません。特にコカ・コーラのような世界的なブランドでは、原料の調達から製造、流通、ラベル表示まで多岐にわたる調整が必要になります。
この変更によって、コストも大幅に上がると予想されています。業界アナリストによれば、サトウキビ糖の導入によって年間10億ドルを超える追加費用が発生する可能性があるとのことです。また、コーンシロップと違ってサトウキビ糖はアメリカ国内の生産量が限られており、ブラジルなどの海外からの輸入に頼る必要が出てきます。
ところが、ここでも新たな問題が生じます。トランプ大統領はブラジル産砂糖に50%の関税を課す方針を打ち出しており、輸入コストがさらに高くなる可能性があります。そうなると業界への大打撃は避けられないように思えます。
アメリカ農家に大打撃
HFCSの使用が減ると、最も大きな影響を受けるのがアメリカのトウモロコシ農家です。HFCSは、アメリカ国内で生産されるトウモロコシの約2.5%、およそ4億ブッシェル(約140億リットル)が使用されています。これが減れば、トウモロコシ価格は最大で1ブッシェルあたり0.34ドル下落し、農家の収入が年間51億ドル(約7573億円)も減少する可能性があると試算されています。
当然農家だけでなく、コーンシロップ製造業者や地方の関連産業も打撃を受けることになります。トウモロコシを原料とする甘味料やバイオ燃料を製造するアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドやイングレディオンといった企業は、アメリカ中西部の農業地帯に多数の工場を持っています。甘味料の需要が落ち込めば、これらの工場の稼働率が下がり、雇用にも影響が出ることが懸念されています。
今回のトランプ氏の発言があったことで、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは一時約5%の下落、イングレディオンは約4%下落しました(7月21日13:41時点では以前の水準に戻っています)。
このように米国食品業界全体から見ても、HFCSの削減は経済に少なからぬ打撃を与える可能性があります。
ちなみにコカコーラ自体の株価への影響は限定的でした。
まだまだ変更するかどうかわからない
今回の甘味料変更は、まだ正式に全面的に実施されると決まったわけではありませんが、トランプ大統領の発言により企業や世論に強いインパクトを与えたのは確かです。ペプシも、「消費者が望むのであれば、製品に砂糖を使用する」と表明しており、今後は業界全体で甘味料の見直しが進む可能性もあります。
消費者にとっては、製品の味が変わることや、価格の上昇が気になるところでしょう。サトウキビ糖はまろやかな甘みがあり、「メキシカン・コーク」を好む人も多いため、歓迎される面もあります。しかし、ただでさえ物価高のこの状況でアメリカの文化とも言えるコカコーラの値上げはアメリカ国民にとっていただけないかもしれません。
トランプ大統領はダイエット・コーラの愛飲者として有名です。ホワイトハウスの大統領執務室にある「レゾリュート・デスク」には、ダイエット・コークを持って来させる専用の赤いボタンが設置されているほどです。各方面に自身の意思を強く見せつけるトランプ氏ならこの計画もホントに実行する...かも?
参考文献
BBCニュース. (2025年7月17日). 米コカ・コーラ、国内向け飲料に「サトウキビ糖」使用へ 「とにかくもっと良くなる!」とトランプ氏. https://www.bbc.com/japanese/articles/cr5vjyqlz64o
ロイター通信. (2025年7月18日). アングル:コカ・コーラ甘味料変更の高いハードル、コスト増加 農家に打撃. https://jp.reuters.com/markets/global-markets/RHBCRMDWINOJLAQPC4SI6YXHAQ-2025-07-18/
CNN日本語版. (2025年7月17日). 米コカ・コーラが甘味料変更、トランプ氏は功績主張 「本物のサトウキビ糖を使用」.https://www.cnn.co.jp/usa/35235659.html
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