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今週の気になるトピックでは、ウォルマートに注目!
さあ、今週もはじめましょう!
目次
Youtubeは日本語字幕をオンにして見てね👀
#気になるトピック
#1 ウォルマートの動向に要注目!
今日は、ウォルマートについてお話します。
そう、ウォルマートがなぜ今面白くなりそうなのか、それについてです。
(ちなみに日本ではウォルマートは西友を子会社化して、ビジネスを展開していましたが、2018年に西友株をほぼ売却し、提携は解消しています。)
本題に入る前に、ちょっとだけ注意事項を。ここでお話しすることはすべて著者の個人的な意見と調査に基づいており、決して投資アドバイスではありません。Woodstockの見解を代表するものでもありません。著者自身が、取り上げられている企業に個人的に投資している可能性もあります。Weekly Bitesに掲載されている内容は情報提供のみを目的としたものですので、その点はくれぐれもお忘れなく!
それでは、まず、ウォルマートに関する幾つかの興味深い事実からご紹介。
ウォルマートは売上高6,000億ドルで、世界最大の企業です。アマゾンでも5,140億ドルなのでその規模がわかるかと思います。そして世界で一番従業員を雇っている企業でもあります。なんとその数230万人!現在もウォルトン一族(会社の50%強を所有)が会社を保有しており、彼らの総資産は米国で最も裕福な家族となっています。
そして最後に、アメリカの90%の人がウォルマートから10マイル以内に住んでいます(SF、シアトル、ボストンの3都市を除いては)。
さて、ではウォルマートの何が一体そんなに興味深いのか。次のチャートを見てください。このグラフは、2019年から2023年までのウォルマートのeコマースでの収益と、2007年から2011年までのアマゾンの収益を比較しています。このグラフで興味深いのは、eコマースにおいては、アマゾンに遅れること12年のウォルマートが、アマゾンがeコマースで急成長していた頃と比較して、非常に似た成長率を叩き出していることです。
そして、先週はこんなニュースもありました。
4月4日、ウォルマートは、オンラインでの注文処理をする施設において、2000人以上をレイオフする計画を明らかにし、その数日後に2026年度末までに店舗の約65%が自動化される見込みであると発表しました。ウォルマートは、出荷梱包作業を行う施設でのの低賃金の業務を自動化することで、オンライン注文の配送を高速化しようとしています。(ロイター)
https://www.reuters.com/business/retail-consumer/walmart-says-65-stores-will-be-serviced-by-automation-2026-keeps-forecast-2023-04-04/
店舗を自動化し、オンライン注文の配送を高速化するというニュースは、ウォルマートにとって正しい戦略のように聞こえます。もうちょっと詳しく見てみましょう。
アマゾンとウォルマートの数字を、横並びの比較をしたのがこちらのグラフです。データは昨年第3四半期以降のものです。アマゾンのeコマース総売上は510億ドル、一方ウォルマートのeコマースは190億ドルです。ウォルマートの総売上高のうちeコマースは約13%を占め、そのeコマース売上は12%成長していますが、同じ期間でアマゾンの売上は-4.6%の減少となっています。月間サイト訪問者数は、アマゾンが25億人であるのに対し、Walmartは4億2900万人なので、およそ5倍以上の人がアマゾンでオンラインショッピングを利用しているという状況です。
私は次の2つの指標に注目しています。
サードパーティーセラーの数 (アマゾンのマーケットプレイスを通じて商品を販売する中小企業を中心とするオンライン販売業者)
物理的な小売拠点の数
なぜこの2つの指標に注目するのか、詳しく説明しましょう。
まず、サードパーティーセラーの数。
アマゾンは630万以上のサードパーティーセラーを抱えていますが、Walmartは15万しか持っていません。私は、これはウォルマートにとって大きなチャンスであり、これから飛躍的な成長を遂げるのではと考えています。
その理由はというと、アマゾンのeコマースプラットフォームのビジネスとしては、アマゾン自身がファーストパーティーの卸売り業者として、在庫を仕入れてそこに利益を乗せて売るか、アマゾンのサードパーティーである業者を通じてエンドユーザーに直接商品を販売してもらい、彼らから販売ごとにいくらかの手数料を受け取るかのいずれかです。アマゾンは規模を拡大していくためには、より多くのサードパーティセラー(委託業者)が必要であることを認識しています。実際、2018年以降は、サードパーティセラー(委託業者)の売上がアマゾン自身での販売を上回っているのです。このグラフをご覧ください。
サードパーティーの販売者が増えるということは、それはアマゾンにとって広告収入も増えるということなのです。ここ、大事なポイントです!アマゾンで買い物をしたことがある人なら、スポンサー広告を見たことがあるはずです。これは、サードパーティーの販売者が、自分たちの商品をアマゾンの中で発見してもらいやすくするために支払う必要のある広告なのです。
この広告が生み出す金額は非常に大きく、アマゾンは昨年初めて広告事業の規模を発表することとなりました。アマゾンの昨年の広告売上は380億ドルで、これはアマゾンの小売店の昨年の売上190億ドルよりも多いのです。
ここでウォルマートの話に戻ります。アマゾンのサードパーティーセラーは630万であるのに対し、ウォルマートは15万しかいませんでしたね?その数は今増えているのでしょうか?そう、ウォルマートもサードパーティーセラーの数を増やしているのです。
ウォルマートの社長兼CEOであるダグ・マクミロンは、2022年第4四半期の決算説明会で次のように述べています。
「私たちは、デジタル化が進むビジネス、eコマースビジネス、ファーストパーティー(自社チャネルでの自社販売)とサードパーティーからのビジネスが成長しています。広告収入を増やす機会をいただいています。このビジネスは、急速に成長しており、市場全体でも成長しています。
ご存知の通り、この種のビジネス(eコマースのマーケットプレイス)では、ネットワーク効果を通じて、どれだけスケールを大きくできるか、そして閾値(しきいち)を超えることができるかが、まさに物を言うビジネスです。つまり、ウォルマートにサードパーティーのセラーが増えれば増えるほど、より多くのセラーが、自社商品を売るための広告を表示させようと入札するようになるので(入札の競争が高まれば高まるほど、表示単価は高くなる=ウォルマートの広告収入は大きくなる)、ウォルマートはよりネットワーク効果をもっと活用できるようになります。そして、これらのセラーは、アマゾンで売っているものとまったく同じものをウォルマートでも売っているのです。それはまるで、Uberの運転手がLyftから客を取るのと同じような感じで、お客さまにとってみればどっちで買おうが同じサービスを受けられるわけです。
ウォルマートはこのことをよく理解しており、1月末から、ウォルマートのマーケットプレイスで販売してくれる、新しいサードパーティーの商品にはインセンティブを提供しています。これはまるで、アマゾンの初期の頃のようですし、アマゾンがやってきた必勝戦略に則ったものとも言えます。
次に、実店舗の話です。
ネット通販の話だから、実店舗の所有数は少ない方がいいんじゃない?と思うかもしれません。しかし、ご覧の通り、アマゾンはホールフーズやアマゾンフレッシュなど、570もの実店舗を保有しています。なぜ彼らは実店舗を作るのでしょうか?大きな理由のひとつは、食料品です。なぜアマゾンは2017年にWhole Foodsを買収し、2020年にAmazon Freshを立ち上げたのか。それは、食料品は頻度の高く買ってくれる、リピーター顧客を得ることができるからです。顧客が定期的に食料品を買いに来ると、他の商品もついでに買ってくれることが多いので、実店舗はとても重要なのです。ウォルマートは、すでに世界中に実店舗を展開しているため、この点で大きな優位性を持っているのです。
実店舗を持つもう一つの大きな理由は、顧客の指定する配送方法と関係があります。アメリカでは、配達後に荷物を盗まれることがよくあるそうです。(日本ではあんまり考えられないかもしれませんが。)2020年のパンデミックでは、アメリカでの荷物の盗難が過去最高となり、毎日170万個の荷物が盗まれ、アマゾンにとって大きな悩みの種となりました。この表を見てみると、いつ届くかわからない状態で家で待つよりも、店舗やロッカーのような安全な場所で商品を受け取りたい人と考える人が多いことがうかがえるます。つまり店舗を持ってれば、それはオンラインショピングでの受け取り先としても効果を発揮するのです。
今日は、ウォルマートのeコマース事業が本当にこれから面白くなってきそうな理由と、サードパーティーセラーと実店舗がなぜ大事なのかについてお話ししました。ウォルマートはこれらの理由から、本当に良いポジションにいるように感じますし、すでにアマゾンがこれまでやってきた必勝法を実行していくやり方を知っているように見えます。
#Company Update
今日は以上です。今日のコンテンツを楽しんでいただけたなら幸いです。ではまた次回お会いしましょう!
アプリの新バージョン1.1.12をリリースしました!
今回のリリースで新しくなった主な点は、以下の通りです。
1) アプリのパフォーマンスを改善しました。
2) 口座開設フローを改善しました。
3) チャートのUIを改善しました。
4) いくつかのバグを修正しました。
#みんなのトレード
Woodstock.clubアプリ上で、先週(4/2-4/8)売買された銘柄ランキングはこれだ!
#直近の決算(おやすみ)
先週も目ぼしい発表がなかったためお休みですが、来週からはまた銀行決算を皮切りに多くの企業の決算が控えています。改めて決算サマリーをシェアさせていただきますね!
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ウォルマートのeコマース事業、伸びてて面白いですね!