Weekly Bites Vol.14へようこそ!
先週、Microsoft、Alphabet、Amazon、Metaが決算を発表し、ビッグテックの決算に注目が集まっています!それぞれのヘッドライン決算を、今週の気になるトピックで見てみましょう!
目次
#今週の気になるトピック
先週、Microsoft、Alphabet、Amazon、Metaが決算を発表し、ビッグテックの決算に注目が集まっています!それでは、それぞれのヘッドライン決算を見てみましょう。
この4社に共通することは何でしょうか?どの会社も皆、一桁台の成長率だったことに気づきましたか??そう、$META 2.6% $GOOG 2.6% $MSFT 7.1% と $AMZN 9.4% と全社一桁台の成長しかしていないのです。
このような一桁台の成長率では、これらの企業が高成長企業とはもはや言い難いですよね。METAとGoogleの場合を見てみると、一桁台と言っても、前年比一桁台前半の成長しかしていません。
不況に直面し、これらの企業の規模が非常に大きくなるにつれ、これらの企業が成長を続けるというのは本当に難しくなっているのです。
そのため、投資家は決算説明会を見る時には、以下の項目を注視してみています。
#1 クラウドビジネス
どの企業がまだ成長しているのでしょうか、そしてこの分野ではどの企業がマーケットシェアを奪っているのでしょうか。アマゾン、マイクロソフト、グーグルはいずれもクラウド事業を行っていて、アマゾンが現状その先頭を走っています。
Amazon.com(小売業)が膨大な営業コストを抱え、損失を出している一方で、アマゾンのAWSは、長年、アマゾンの稼ぎ頭のビジネス(キャッシュカウといったりしますね!)となっています。
Azure(マイクロソフト提供のクラウドサービス)とGCP(Google Cloud Platform の略で、Google提供のクラウドコンピューティングサービスの総称)はクラウド分野で激しい競争を繰り広げており、投資家としては、AWSが先を進んでいるのか、それともグーグルなど他の会社がシェアを奪いつつあるのか、その辺りを注目しているのです。
参考資料:https://s2.q4cdn.com/299287126/files/doc_financials/2023/q1/Q1-2023-Amazon-Earnings-Release.pdf
#2 AIビジネス
生成系AIを使った、多くのユースケースが生まれてくる中で、このAIの分野において誰が勝ち得るのか、マーケットが模索していている状況の中、投資家は特に、OpenAI(チャットGPT開発の企業)に投資したマイクロソフトが競争に勝つのか、それともグーグル(Bardという会話型AIを先日発表しています)がさらに強力な何かを持っているのか、そのあたりに注目しています。
また、このAIビジネスの戦いにおいて、アマゾンやメタは今どんな取り組みをしているのか、どのような立ち位置を取ろうとしているのかについても、投資家の関心が集まっています。
現時点では収入源というよりも研究開発・投資の側面が強いものの、投資家は高成長分野の兆候を探し求めています。結局、これらの企業は、クラウド事業でも前年比1桁台の成長しかしておらず、成長率は鈍化しているのですから。
#3 コスト削減と資本効率
景気後退でレイオフが続く中、投資家は大手ハイテク企業が堅実にビジネスを進め、EPSと株主価値を守ることができるかどうかを今回の決算で確かめたいと考えていました。つまり、不要な人員の削減、プロジェクトの停止、従業員の福利厚生の削減などをちゃんとできているのかという点です。マーク・ザッカーバーグは、効率的な企業になるための厳しい引き締め策をとっており、株価は90%以上上昇していることから、投資家には好評を得ているようです。
また株主価値自体は、配当や自社株買いで生み出すこともできます。投資家は、企業の高成長が期待できなくなったときには、キャッシュフローをどう株主に還元してくれるのかと期待することになります。実際、アルファベットは決算後に700億ドル相当の自社株買いを承認したと発表しています。
(株主価値とは:株主価値とは、株主に帰属する価値のことであり、企業が将来どれだけのキャッシュフローを生み出すかを現在価値で評価した、企業価値から負債を差し引いて求めたものです。)
クラウド事業についてもう少し掘り下げてみましょう。手始めはアマゾンでしょう。
アマゾンのAWS事業は巨大です。AWS事業で四半期に210億ドルを稼ぎ、市場シェアは32%もあります。先ほども述べましたが、アマゾンのeコマースとは異なり、AWSは数十億ドルのプラスキャッシュフローを生み出す高利益率のビジネスでもあります。
アマゾンの決算発表は良い結果でした。売上、EPSともに予想を上回り、AWSセグメントも予想を超えていました。決算発表直後、アマゾンの株価は、10%以上跳ね上がりましたが、その後の決算説明会の間に下がりはじめ、ついにはマイナスになってしまいました。一体何が、当初の10%以上の上昇を帳消しにしたのでしょうか?
私はアマゾンの決算説明会中に、私はこうツイートしました。株価の下落はクラウドの顧客に関する、彼らのコメントが原因であると。アマゾンはこうコメントしていたのです。 "予想通りではあるのですが、顧客は第1四半期のこの厳しい経済状況に対応して、クラウドへの支出を最適化しています。(つまりは支出を減らすよう調整しています。)4月の収益成長率は第1四半期よりも約5%低く、これらの最適化の傾向が第2四半期にも続いていくとみています。”
https://twitter.com/JaehunYun/status/1651721348031610880
4月の売上高成長率が第1四半期比で5%低下したことは、クラウド事業の見通しについて投資家を不安にさせました。AWSはクラウド事業のマーケットリーダーであり、「コスト最適化」の影響はAmazonにとって最も大きいことを念頭に置く必要があります。例えば、グーグルのGCPを例にとると、市場シェアは10%(アマゾンの3分の1以下)でありながら、前年比28%の成長を続けています。GCPのクラウド価格はAWSよりも魅力的であり、コストに敏感な企業はAWSではなくGCPでインフラを構築することを選択するかもしれません。
過去10年ほどの間、これらの大手ハイテク企業は、主に買収によって成長してきました。クラウド事業が明らかに減速している今、多くの資金を持つ彼らは、再び2桁成長をもたしてくれる次の大きな機会を探さなければならないタイミングに来ているのです。
METAはInstagramで成長し(現在も成長中)、アルファベットは過去10年間、Youtube、Android、DoubleClick Adsで成長してきました。マイクロソフトは最近、ChatGPTに100億ドルを投資し、生成系AIの主導権を握りました。AlphabetはDeepMindとGoogle Brainの合併を発表し、このAI領域での戦いに挑んでいます。Metaも、FacebookやInstagramのフィードやリールにおける、製品戦略やマネタイズ方法を話しながらも、一方でAIについても言及し続けました。
決算説明会で「AI」というキーワードが登場した回数は、驚くべきものです。以下はCNBCからの数字です。
ツイートにも書きましたが、おそらくアマゾンの株価の下落は、クラウド事業の見通しに関することだけでなく、AI領域でのレースで勝つために具体的にどう立ち回ろうとしているのかを決算でうまく説明できず、AIに対する自信のなさを露呈してしまったからだと思います。
最後に、前述したように、大手テック企業は過去に大規模な買収を行い、成長を続けてきました。しかし、こうした買収は、独占禁止法によって、ここのところより厳しくなっているようです。Weekly Bitesの最初の回で、ダブルクリック買収によるデジタル広告支配を理由に、米司法省がグーグルを提訴した話を取り上げました。Metaも過去にInstagramやwhatsappの買収で独占禁止法違反の疑惑をかけられています。直近4月26日にも、イギリスのCMA(競争・市場庁:日本でいう公正取引委員会)が、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの690億ドルの買収をゲーマーに対する価格の上昇と選択肢の縮小につながるとして、買収計画を阻止しています。(マイクロソフトとアクティビジョン・ブリザードは不服申立ての予定。)
https://www.reuters.com/markets/deals/what-next-microsofts-69-bln-activision-deal-after-uk-ban-2023-04-28/
大手企業が大型買収で成長するのはますます難しくなり、1桁程度の成長率しか見込めないなら、この先、株主たちはこれらの企業に対してあまり期待を持てないかもしれません。AIのビジネスチャンスがどのように広がるかを見る必要がありますが、明らかに競争の激しいエリアになりそうですね。
#Company Updates
#アプリのアップデート
アプリの新バージョン1.1.14をリリースしました!
今回のリリースで新しくなった主な点は、以下の通りです。
UI/UX の改善を行いました。
いくつかのバグを修正しました。
パフォーマンスを改善しました。
#取引件数最高記録を樹立
1日あたりの取引件数で、4/28に過去最高の取引件数を記録しました!
みなさま、いつもありがとうございます!
#ゴールデンウィークのお知らせ
今週はゴールデンウィークですが、マーケットは開いていて通常通り取引が可能です!
ただし、GW中は入金の制限があります。5月2日15:00までに入金を行っていただいたものについては、5/3からのGW後半の取引に間に合うよう反映されますので、取引を検討されている方はご注意ください。
アルパカ証券より
【米国株式のお取引】
米国取引所はゴールデンウィーク期間中も開いているため、平日と同様にお取引が可能です。
注文受付可能時間 11:00~翌5:00【入金】
5月2日(火)15:30以降から5月5日(金)までの銀行振込によるご入金は、
5月8日(月)9:00以降に買付余力(米国株ウォレット)に反映されます。【出金】
出金先口座への出金は以下日程でのお振込みとなります。
2023年5月1日(月)15:00までの受付:2023年5月2日(火)にお振込み
2023年5月1日(月)15:00~2023年5月2日(火)15:00までの受付:2023年5月8日(月)にお振込み
2023年5月2日(火)15:00~2023年5月8日(月)15:00までの受付:2023年5月9日(火)にお振込み
#みんなのトレード
Woodstock.clubアプリ上で、先週(4/23-4/29)売買された銘柄ランキングはこれだ!
#直近の決算
決算シーズン本格化!ここではwoodstock.clubで取り上げたいくつかの決算のまとめについて改めて、ご紹介しておきます。(BEAT!は、決算が予想よりもよかった時、MISS...は予想より悪かった時、INLINEは予想通りだった時をそれぞれ意味しています。)
KO 0.00%↑ Beat/Beat
MSFT 0.00%↑ Beat/Beat
GOOG 0.00%↑ Beat/Beat
META 0.00%↑ Beat/Beat
LLY 0.00%↑ Beat/Miss
AMZN 0.00%↑ Beat/Beat
NET 0.00%↑ Miss/Beat
SNAP 0.00%↑ Miss/Beat
今日は以上となります!今日のコンテンツが参考になった方がいらっしゃいましたら、ぜひ「いいね!」と「購読」をお願いします!そして周りの皆さんにもシェアしていただけると嬉しいです。
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